共感すること

私の母が亡くなった時、知人の女性に言われた言葉。今でも覚えている。母が亡くなってしばらくたっても、まだ、母を思い出して突然、涙が流れるという話をしていた時のこと。その女性が、「それは当然よ。私の祖母もすごくかわいがっていた犬が亡くなった時、ずっと立ち直れなかったよ」と。彼女は、私を励ます気持ちしかなかったのだと思うし、共感してくれたのだと思うけど、違う。犬と親は違う。私も愛犬を溺愛しているので、感覚としてはわかるが、絶対に犬と人間は違う。母親を亡くすこととは全く異なる。とても腹が立ったことを覚えている。私はそれを娘に話していた。先日、娘がママを病気で亡くしたお友達のお家に遊びに行った時、お友達のママの遺影をみて、ママの話になったらしい。でも、娘は何も言葉をかけることができなかったと。「なぜなら、自分のママは生きているから、お友達の気持ちが分かるわけがない。大好きなジイジとバアバの死は経験してるけど、それとママの死は違うから。お友達の辛さや悲しさは、私が経験したものとは違うから」と。ある意味、小学生の娘の方が、言葉をかけずとも共感できていると思った私。薄っぺらい言葉をかけずに、しっかりとママの死の重さを共感できている娘。私は娘に「お友達には、余計なことは言わず、ただただ、楽しく一緒に遊ぶだけでいいんだよ。たくさん笑っていれば、その時間だけでもママのことを忘れられるから」と話し、娘も「うん」と。お友達の気持ちを深く考えることができている娘の成長がとても嬉しく、誇らしく感じた出来事。

行政書士久保淳子事務所

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